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ラジオ用番外編
 
智一・美樹のラジオビッグバン』(日曜日:25:30〜26:00 / 文化放送) の番組内で、関智一さんが朗読しているものをテキストにまとめたものです。
 
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シュラキ外伝 「木漏れ日の神子(かみこ)」

7月15日放送分 : 第 十一 話

 

「この朧神と朱羅姫の話ですが、違和感があるというか…おかしいんです。
里神楽は基本、一定の地域のみに根付くものですが、これに関しては、
日本全国に渡って同じものが言い伝えられている。それぞれが土地伝来の昔話として。
これは明らかに、何者かが意図的に広めたとしか思えません。この朱羅姫の伝承を」

私は嬉々として語ってみせた。初めてこの研究機関に来て、何かを掴んだと思った。
用意した資料ではなく、自分自身が役に立ってみせた。
だが、それは、ここでの夢のような暮らしに…終止を打つものであった。


「ここを出て行くじゃと…?」

「あぁ。もう俺は機関にとって用済みの人間なんだとさ」

「ふむ…一言でまとめられても、納得いかんぞ。分かりやすく説明せよ」

「伽乃。お前なぁ…その言葉そっくり返すぞ。でも今はそうも言ってられない。
とりあえずはこの寮を出よう。話は道すがらだ」

「今すぐ、か?」

「あぁ」

荷物をまとめ、二人で寮を出た。夕暮れの遊歩道を歩き始めたばかりの時。
物々しい足音が前方を遮った。

「お前か!例の研究機関でお払い箱になったのは!ん?…お前どこかで…。なっ!」

「こんな所で会うとは、何とも奇遇じゃのう」

そこに現れたのは、伽乃と出会ったあの公園で、彼女を追っていた軍服の女と、
引き連れられた陸軍の兵士達であった。
見知った顔の突然の登場に、互いに驚いていた。
という事は、この軍服の女は元々、別の何かを狙ってきた?それは…もしかしなくても、私か。
そして、相手が敵意剥き出しである事に、疑う余地は無かった。

「ここは妾に任せよ!主は先に行け!」

「な、何を言っている!これだけの人数、お前一人でどうにかなるものか!」

「何度も言わせるなよ。案ずるな。妾は無敵ぞ」

伽乃は急に背中から長細い棒のようなものを取り出すと、軍隊の一団に向かい駆け出した。

「こっちです!こちらへ来て下さい!」

「えっ…あなたは研究機関の…」

眼前で始まった不測の事態に、思考が付いていけなくなった。
突然現れた研究機関の助手に手を引かれるまま、私はその場を後にした。
 

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